林ホビー工作研究室へ
【八式創作工具】
取扱説明書
 @ 薄板に角穴・溝抜き加工。(奥行き 230ミリまで)
 A パンチ穴加工。(2ミリと3ミリの二種類、奥行き240ミリまで)
 B 手回しドリル加工。( 2.0ミリ 2.5ミリ 3.0ミリの三種類、ドリルキリサキは別途)
 C コイル巻き作業。
 D コイルスプリング制作作業。
 E 手回しサンダー作業。(ヤスリ仕上げ、多羽根ディスクとかは別途)
 F カール成形作業。(空き缶の引き延ばし、前にやった引き出し工法の簡易版)
 G 簡易金属板折り曲げ作業。

全部品、これにもう少し追加されます。


そのG 簡易金属板折り曲げ作業

 これは「八式創作工具」の付属品である「強力M台」を単独でつかいます、基本的に「板金折り曲げ」をします。
                      (強力M台とは私の創作冶具です)
           
 5×40×40のアングルを長さ 120ミリに 2個切断し、 2本のポルトナットで結合したものです、間に厚さ 1ミリの平ワッシャを挟んで、「隙間」を可変にしています。

       
 とても簡単な構造です、平ワッシャは 10枚× 10枚用意しました、これにより隙間を 0から 10ミリまで 1ミリ単位でセットします。(わざと枚数を変えて高度な折り曲げも出来ます、別項目で)

      
 使い方は千差万別ですが、とりあえずこの間の缶詰を開いた板で簡単な小箱を作ってみます、板が薄いので隙間はゼロでやります、曲げた角はほとんと直角に曲がります。

 とりあえず展開図を書いて切り込みます、袖?というか隅っこにノリシロみたいな部分を作りました。

             
 まず折り曲げるところに「曲がりクセ」を付けます、「スクレーバー」とでも言うのでしょうか「ガム剥がしのヘラ」が見つからないので幅広のノミを使ってしまいました、本当はこんなことしないでください。(笑)

         
  少しずつ曲げていきます、少しずつと言っても 3回ぐらいで直角に近くなります、打撃の力は「コンコン」と軽く打つだけです。

      
 小さい箱の四隅曲げですから 5分もかからず終わってしまいます、ところで板金作業はある程度知識がいります、薄い板といっても厚みがありますから重なる部分の事をきちんと考えないと写真のように「みっともない」(笑)事になります、まぁたいして本気出してないのでご勘弁ください。(本気?だしてもたいして変わらなかったりして)へへ

            
 私はバカですから「ノミ」なんか使っちゃいましたが、是非「ガム剥がしのヘラ」を使ってください、アルミ板 1ミリぐらいまででしたら、ヘラで十分です。

 これで八式創作工具の取扱説明は大体終わりです、応用ですけど、物すごく有りますので、とりあえず私がやってみたい順番に載せていきます。





林ホビー工作研究室へ



そのF カール成形作業。
(空き缶の引き延ばし、前にやった引き出しで引き出す工法の簡易版)

 ホビー工作の材料として「コーヒーの空き缶」とか「缶詰」等を開いて平らにし、小さな金属板にして「小工作」の素材にしてみようと思います。

 トタン板とか一枚買ってくれば、なんか十分な気がしますが、身近なものの再利用は、いま流行の「エコ」に繋がるかと思いまして。

 ここで問題になるのが、「展開」です、缶切りで一部は切れますが、最近は底の部分に継ぎ目が無かったり、缶切りがセット出来ない形状の物が増えてます。

 それと「展開」出来ても「胴」の部分が丸まったままです、これを平らにするのはちょっとしたコツがいります、そこでこの二点の問題を解決すべくあみだしたのがこの「カール成形+切り込み法」です。

 切り込みっつたって超簡単です、薄い平タガネ状の物で 「コンコン」抜いていくだけです、丸みを平らにする方法も前にやった「引き出しで引き出し工法」のチョッピリ発展形です。
     (昔 3本ローラー式とかやっていましたが、今回は 2本ローラー式です、あとはチョッピリ腕)

           
 黒矢印はクランプです、このモードの時は机等に本体をしっかり固定しておく必要があります。

        
 @が本体、後ろ半分を使います、Aは金切りハサミが使えない時に切り込みを入れるために使うタガネです、Bがローラー 2本、Cが軸受けです。

              
 まずは缶を開く必要があります、金切りハサミが使えない時はこのように金槌でたきながら切っていきます。

       
 これは金切りハサミで切っている例です、このハサミは強力な奴で、短い距離なら 1.6ミリの鉄板も切れます、とても力強くて便利です。

        
 切り取ったカスは鋭くとがっている部分もあるので、ペンチかプライヤーで丸めてから捨てるようにしないと危ないです、コーヒー缶とスプレー缶が切り終わりました、ところでコーヒー缶等は洗っておいた方が良いですね、(笑)ちょっと汚れてしまいました。

    
 2本のローラーは 0.5ミリ隙間があります、この隙間に丸まっている缶の縁を入れ、手前に持ち上げながら引き出します、すると簡単に平らになっていきます。

 やってみて驚いたんですが、 2回で平らになっちゃいました、右の写真の矢印の部分、波打っているように見えますが、光の加減で強調されているだけで、横から見ると「ほとんど平ら」です。

        
 引き出しに挟んでやるやり方では、何度もやったんですが、この 2本ローラー方式だと、「とても安定して」修正されていきます、これにはちょっと驚きました、端の方、カールが残るのではないかと思ったんですが、そんなことは無く、一度で平らになります、予想以上の出来栄えです。





林ホビー工作研究室へ




そのE 手回しサンダー作業。(ヤスリ仕上げ、多羽根ディスクとかは別途)

 これはオマケに付けたモードです、ディスクサンダーに取り付けて使う直径 100ミリの切削砥石を回転シャフトに取り付けただけです、「手回し」で使いますので本来の切削能力は期待出来ませんが、アクリル板とかベニヤ板の「コバ」なんかを「R」を付けるように削ったり、 2ミリや 3ミリのパンチ打ち抜き雄雌ビットの砥ぎ直しに使えます。

 円盤の取り付け方の問題で切削面は「奥」の方になります、なお、ディスク円盤は別途購入願います、 80番くらいの「多羽根ディスク」か、写真の「スキルタッチ」という砥石が良いでしょう、一枚 1.000円もしません。
              
 基本的には「コイル巻き」モードとたいして変わりません、切削円盤と作業テーブルがプラスされるだけです。

          
 @が作業テーブル Aが円盤取り付けポルト Bは外形 15ミリで内径 6ミリの異型スペーサーです、ディスクサンダー砥石の中心を出すために使います、Cは異型平ワッシャで、これで円盤を押さえます。

       
 円盤を取り付けているところです、部品Bはその辺で売っていませんので゛、なくさないよう大事に願います。

     
 円盤を取り付けたら(黒矢印プラスドライバー)白矢印の作業テーブルを取り付けて準備完了です。

     
 10×10ミリの角材の「コバ」をR状に削ろうとしています、こんなの布ヤスリでフリーハンドで簡単に出来ますが、この装置でやりますと「気持が良い状態」(笑)にしあがります、鉛筆削りも出来ます。

             
 アクリル板で作る六足ロボットというオモチャがありますが、あの足をこれで仕上げると、まるで出来あいの部品を買ってきたような出来栄えになります。(この辺の感覚は独特のものがあります、プロへの道)へへ(笑)





林ホビー工作研究室へ




そのD スプリング製造モード。

 最近では引きバネ・押しバネとも色々な種類のスプリングがホームセンター(日曜大工センター)等で売られています、大抵は買ってくれば間に合うのですが、構造によってはピッタリ合う物が無い場合があります。

 材料としては色々な太さの物が「ピアノ線」として針金コーナーに有ります、又「楽器店」でもギターの絃(スチール線)なんかが購入出来ます。

 こういう多用な線を簡単にコイル状に巻ければ、ホビー工作として便利かとおもいまして、このモードを開発しました、又スプリングだけでなく、ただ普通の針金とかをコイル状にするのも面白いと思います。

         
        準備は前回やった「コイル巻きモード」と一緒です作業もたいして変わりません。

    
 巻き始めはスリップしないように針金の先端を Uの字に曲げて黒矢印のようにビスの首にひっかけます、そして巻いていくだけです、写真では「アルミの針金」を巻いています、ピアノ線でもおんなじです、ただしピアノ線の場合は「密着巻き」+「不巻き?」です、不巻きとは進行方向に少し逆らって巻くやり方です。(写真では 10ミリのシャフトに直接巻いてます)

 「不巻き」なんて私が勝手に付けた名前です、(笑)これをしないと巻き終わって取り外した時に密着しない部分が出来てしまいます、なに、やってみればすぐわかります。

        
 これは太さ 9ミリの延長棒(別のモードで使う奴)をシャフトに取り付けて巻き終わったところです。
 いや間違えました、これは 6ミリでした、写真撮り損ねたようです、 9ミリは別写真です。

        
              3ミリのパンチビットを取り付けて巻いているところです。

           
 赤矢印は直径 5ミリのアルミパイプ、黒矢印は 3ミリの「案内棒」をシャフトに取り付けたところです。

            
 そんでもって巻き付けたところです、 5ミリのアルミパイプはただ差し込んだだけです、別に止める必要はありません、針金の先端がビスに引っ掛かっていれば巻きとれます。

          
          これ全部で作業時間 2分ぐらいで出来ます。(アルミだからですが)

 色々な太さのコイルが出来上がったところです、アルミ線ですからスプリングとは言えませんが、ピアノ線でやれば良いだけの話です、ピアノ線の少し太いものの時は「片支持」では巻き取り機として強度が足りませんが、その時はアングルピースとステーを取り付けて両支持に出来ます。


 コイルスプリングの製法をアルミ線で説明しましたが、ピアノ線でやらなかったのは面倒だったからです、実はピアノ線の時は「おちゃらけた」作業は厳禁だからです、気合いを入れてないとケガします、ご注意ください。

 ピアノ線の太いもの・・・とは 私的に 0.5ミリぐらいまでの物です、 0.5ミリ以上になりますと「危険」が伴いますので、この八式創作工具では無理です、超低速旋盤でないと(普通の旋盤ではダメ)絶対ケガとかします。

            NHK(放送局ではありません)のホームページを参照下さい。



林ホビー工作研究室へ





そのC コイル巻き作業。

 磁力を発生させる電磁石のコイルを巻きます、ホビーですので線はエナメル線です、手巻きでも良いんですが、巻き数が多くなると、どうしても「ガラ巻き」になってしまいます、そこで「手回しハンドル」に空芯(紙等で好きな形に作る)を取り付けて巻いていく事にします。

         
 構成はとても簡単です、コイルボビン(空芯)を回転軸にセットする長ネジを 3ミリと 6ミリの二種類用意しました、この二種類でホビー工作には十分だとおもいます。

            
 まず白矢印のアングルピースをステーにビス止めして、黒矢印のボルトで本体後部に取り付けます、これだけで準備完了です。

       
     左が 3ミリ、右が 6ミリのボルトをシャフトに取り付けたところです、なんか恰好良い。(笑)

            
 ボビン(紙製)を作るのが面倒だったので、(笑)前に作っておいた奴を写真に撮ってしまいました、 0.35ミリのエナメル線を 10メートル巻いてます、普通手巻きですと、途中から面倒くさくなってきて「ガラ巻き」になってしまうのですが、これで巻けば最後まできれいです。

 空芯作りは取扱説明が終わってから色々とやりたいと思います。




       
 これは最近ホームセンター(日曜大工センター)で売られている「電池ドライバードリル」等に付けられる「キーレスチャック」です、六角のシャフト部分をワンタッチでドリルに取り付けて使います、値段は 1.800円から 4.000円ぐらいです、工具売り場です、シャフトの寸法は実測です。(メーカーによって角の丸み加工が少し違う)

 今日こいつが床に転がっているのを見つけました、そして悪いクセがムクムクと湧いてきました、「そうだ、こいつを手回しシャフトに取り付けてやろう」なんて案が浮かびました。

 色々と妄想しているうちに、「なんと」【タップ・タ゜イス作業】が簡単に出来るのでは?、なんて思いついたのです、こうなったらもう「やるっきゃない」。

 製品価格が跳ね上がるので「バンドル」は出来ませんが、アタッチメントぐらいは付けられます、これで八式ではなくて九式になりますが、別途購入していただく事になるので、アタッチメントはオマケということで。



林ホビー工作研究室へ




使い方そのB 手回しドリル加工。
( 2.0ミリ 2.5ミリ 3.0ミリの三種類、ドリルキリサキは別途)
     
             本体の後ろにセットします、前の方は全く使いません。

          
 ドリルキリサキはスミマセン、本体価格を抑えるために入っておりません、お近くのポームセンターや、日曜大工センター等でお買い求め下さい、写真に写っている 3.0ミリのドリルキリサキは、最近ホームセンターで見つけたもので、センターポンチがいらないと言う物です。

     
 ドリルチャックを使用すると、ハンドルから刃先までの距離が長くなるのと、価格を抑えるために、コレットチャックみたいに 2.0ミリ 2.5ミリ 3.0ミリの三種類作りました、それぞれ 6× 1.0ミリのネジが切ってあるシャフトに簡単にセットすることが出来ます、これは30年ぐらい前に考案しました。(コレットチャックではありません、どちらかというとノス型ドリルの逆バージョン?)(笑)

            
 この手回しドリルモードの全セットです、上の本体のほかに、@作業テーブル Aシリンダーアーム B土台アーム Cアングルピース取り付けビス Dハンドル付き主軸 E三種類のキリセット F主軸取り付けポルト Gアングルピース H六角棒レンチです。

           
 まずBの土台にアングルピースをビス止めします、そして本体後部に取り付けます。(ちょっと写真の撮り方間違えました。)

        
                       作業テーブルを取り付けます、

         
 主軸をシリンダーに入れてからドリルキリサキをセットします。(六角の角で抜けなくなります)

       
 テーブルの真ん中とドリルキリサキの先端を合わせて黒矢印のポルトを締めます。

            
                    <準備完了です>

         
 別に目的は無いんですが、10×10ミリの角材に穴をあけてみました、木材のほかに、ベニヤ板やプラスチック・アクリル・塩ビ等にもあけることが出来ます。

            
 使わない時は分解しなくても溝抜きやパンチ作業が出来ます、これから紹介するほかのモードの時は「この程度」分解すればOKです、分解に 10秒ぐらいです。


 色々な形状の加工物にでも穴あけ可能ですが、詳しくは取扱説明が終わってからにします。
林ホビー工作研究室へ



使い方そのA パンチ穴加工。(2ミリと3ミリの二種類、奥行き240ミリまで)
       
 このモードは@の「角穴・溝抜きモード」状態そのままで取り付けます、Aがシリンダー支え板です、 Bが 2ミリのパンチセット、Cが 3ミリのパンチセットです、Dは 2ミリと 3ミリの案内棒です、これの使い方はのちほどです、正確な位置にあけたい時に使用します、Eはシリンダー固定用のホーローセット(イモネジ・沈みネジとも言います)を回すための六角棒レンチです。

                  
 左のポルトがパンチの雌型です、中央がシリンダー、右が打ち抜きビットです、それぞれ 2ミリ用と 3ミリ用があります。


       
 まずは左写真から、赤矢印のように雌型ポルトを取り付けます、黒矢印の「ガイド板」は左下のように 1ミリほど隙間をあけて固定しておきます、黄色矢印の所に→写真のシリンダー固定金具を取り付けます、前もってシリンダーを六角棒レンチで固定しておきます。(1と2)

   
 雌型と打ち抜きビットの「整合」をとります、赤矢印 Aのようにビットを雌型の中に 1から 2ミリ程度打ち抜きビットを入れ、上下にスルスル動く位置を「みはらかって」 Bの棒レンチを締めます、これで準備はお終いです。

     
 さしあたって目的は無いので、 0.5ミリの銅板を隙間に差し入れました、適当なところで金槌で「ガン」と軽く打撃します、ガンと言うより「コン」という感じで穴があいてしまいます。(あくまでも上下きちんと整合がとれている場合ですけど)(笑)

   
 こんな感じです、板の端から計測してみたら、 250ミリのところに穴あけ出来ました、これで板の左右は制限無し、奥行きは 250ミリですから、 500ミリの板まで好きな位置に穴あけ出来ることになります。

 使い方の例は取扱説明が終わってからにします。
林ホビー工作研究室へ


       使い方その@ 薄板に角穴・溝抜き加工。(奥行き 230ミリまで)
     
 @・・・本体  A・・・上部ガイド板  B・・・奥のスリット板  C・・・手前のスリット板
 D・・・テーブル  E・・・2ミリの打ち抜きタガネとスペーサー  F・・・1ミリの打ち抜きタガネとスペーサー

 角穴・溝抜きモードの時の必要部品です、一度組み立てれば分解する必要が無いのですが、梱包の都合でバラバラでお送りしますので、これから組み立て方をご紹介します。(一度組み立てれば、あとはどのモードでもそのまま使えます)

  
 まずBを本体にポルト止めします、使うのはかなり短いポルトです、梱包の時明記したいと思います。

    
 次にBCDを一緒にポルト止めします、ここははっきり分かる印を付けたいと思います、きっちり締めたりしません、とりあえずガタガタに止めます。

        
 BとCで構成するスリットの幅を作ります、Eのスリット幅を決めるスペーサーに、紙で厚みを増します、見にくいですが黒矢印です、これはEと同じ厚さの打ち抜きタガネがスリットの中に「スルスル」入るようにするためです。(ほんのちょっと厚くする、 0.1ミリぐらい)

            
                 赤矢印のようにタガネがスルスル入るようにします。

   
 最後にEのガイド板を上からはめ込みます、この板は軽く締めます、その訳は打ち抜く板に合わせるためです、加工する板が多少触りながら動かせる・・・というのがベストです。

      
 とりあえず 0.5ミリの銅板を入れてみました、打ち抜く溝から大体 230ミリ程度は入ります、普段はこんな大きな板は入れないと思いますが、最大これぐらい奥行きがあるというデモンストレーションです。(笑)


   
 ここからが「角穴・溝抜き」作業です、Aのガイド板にタガネをピッタリあてがって頭を金づちで軽く叩きます、銅板程度なら力を入れる必要はありません、「コン」でokです。


   
 白矢印のところが抜けました、実測したら 240ミリの所でした、時間に余裕が出来たらいろんな角穴とかやりますが、今回はこれだけです、夢は物すごく膨らむと思います。

 使い方の例は取扱説明が終わってからにします。







林ホビー工作研究室へ






inserted by FC2 system